ママを産後うつから守るには
朝日デジタルに、以下のような記事が出ました。
私も長男を出産した時に、似たような状況になったことがあり、決して他人事に感じませんでしたのでこちらでも紹介したいと思いますし、私の今の思いを書きたいと思いました。
こちらは記事の主な部分の抜粋です。
産後、母親たちが追い詰められる原因のひとつに、睡眠不足があります。
生後1年未満の子どもを乳児と呼びますが、乳児期は、母親が主に育児をしていることがほとんど。
子どもが思うように眠ってくれないと、母親はどうして寝ないのかわからず途方に暮れ、絶望感を感じます。
先日、産後1年までの妊産婦の死因は、自殺が最多であるという国立成育医療研究センターの調査結果が発表されました(https://www.ncchd.go.jp/press/2018/maternal-deaths.html)。
以前から出産後の女性は、10人に1人が産後うつを発症することが指摘されており、専門家はこの産後うつが関係していると考えています(妊産婦の死因、自殺が最多 2年間で102人 厚労省研究班 https://www.asahi.com/articles/DA3S13666371.html)。
容易に想像がつくことですが、睡眠不足が母親のメンタルヘルス・抑うつの程度を悪化させることがほかの調査でわかっています。
生後4カ月くらいまでの赤ちゃんは、一日に寝たり起きたりを何度も繰り返しますが、だんだん夜に長く眠るようになります。
ただ、それ以降も長時間揺り動かしたり、車に乗せたりしないと寝ないような場合は、「小児行動性不眠症」と呼ばれます。
アメリカ睡眠医学会の小児行動性不眠症の診断基準によると、寝入るのに時間がかかり夜中に何度も目が覚めるタイプが最も多く、入眠時関連型と呼びます。
眠るのを嫌がって布団に入りたがらなかったり、布団から出ていったりするタイプがしつけ不足型です。
前者は乳児期後半から幼児期、後者は幼児期から学童に見られます。
子どもの寝付きが良くなる「消去法」の概要
小児科関連の医学雑誌によく載っている寝つきが良くなる消去法というのをご紹介します。
多くの保護者が、子どもが泣いたらすぐに授乳や抱っこをしたり、寝付くまでそばにいてあげたりすると思います。
アジアでは大人と子どもが添い寝をするのが一般的ですね。
でも、子どもの側から見るとそれは、「眠らなければお母さんやお父さんは近くにいてくれる」とか、「眠りにつくのは一人ではできない」ということを覚えてしまうきっかけになっているのかもしれません。誤った学習です。
欧米では生まれて数日から、親子は別の部屋で夜間を過ごします。
それは、子どもが一人で眠ることを学習するのに合理的なのかもしれません。
消去法というのは、こうした眠らなければ親がいてくれるという誤ったご褒美を取り除き、子ども自身が落ち着き眠るスキルを育てる方法です。
親が子どもを決まった時間に布団に寝かせたら、朝まであまり手を出さないようにします。
具体的には、夜泣きをしてもすぐに授乳、すぐに抱っこ、眠るまであやすということをなるべくしないようにします。
翌朝の決めた 時刻まで一切対応しない、泣いたりかんしゃくを起こしたりしたら、決めた時間(5―15分程度)待ってそれでもおさまらない場合に様子を見に行く、親が同室するけれど一切対応しないようにするなどの方法があるので、お子さんの様子を見ながらできそうなやり方を試してみてはどうでしょうか。
保護者が一緒に横になって隣にいたら難しいですから、子どもを布団に入れたら、保護者は残った家事などをしながら時々様子を見るというのが現実的かもしれません。
申し訳なさそうに「一人で寝かせてごめんなさい」と言って寝室のドアを閉めるのではなく、笑顔で「おやすみ」と言って寝かせるそう。
眠る前のママの顔が悲しそうだと子どもは不安になるかもしれませんからね。ぜひ、試してみてください。
お母さんが一人で眠れる時間を
生まれたばかりのお子さんは、空腹時以外あまり泣かず、その後泣く回数も時間も増えていきます。
果てしなく続くような気がする夜泣きや夜間覚醒は生後6―8カ月がピークで、3歳までには終息するという調査もあります。
出産後のお母さんの疲労が、蓄積されていくのでつらい時期です。
生後1年間は特に、周囲の人が、1日1回数時間でも、お母さんを一人で寝かせてあげられるようにしてください。
狭い住環境だと難しい
この記事を読んで赤ちゃんが一人で眠るという環境作りが、赤ちゃん自身上手に入眠する癖をつくることを初めて知り、欧米の別室で就寝させる育児スタイルは効率的なんだと驚きました。
一緒に寝る習慣のある日本だと赤ちゃんに申し訳ないと思ってしまうお母さんが大勢いそうですよね。
私もそう思ってしまいそうです。
でも一人で眠るものだと初めから覚えてしまえばそうではないんですね。
そう言うものだと思わせる環境づくりが大切なんですね。
でもこれって赤ちゃんの泣き声がしてしばらく放置しても、近所からクレームがこないほどの広い住環境にいないとなかなか難しそうですよね。
赤ちゃんが泣いてから5分から15分待ってとありますが、そこまで待っていたら寝ていた家族中がおきだしてしまいます😂
とても私の住んでいる環境では無理だと思いました。
でもこの入眠方法ができる環境にいる方はぜひやってみるかちはありそうですね!
眠れないつらさがどれほどか
出産するまで赤ちゃんの育児で眠れないのが辛かったと友人から聞いてはいましたが、私も乳児の頃の長男をを育児してみてこれほどとは思いませんでした。
あとで長男はどちらかというと、繊細で眠りの浅いタイプだったことがわかりましたが、初めての育児なので当時はこれが普通なんだと思っていました。
このみんなが当たり前にしている育児を満足にできない私はなんてダメな母親なんだろうと思っていました。
なかなか上手く寝かしつけられないのも、すべて自分が不出来だからだと思っていました。
上手に入眠させられないことで、長男にも申し訳なく感じていました。
寝かしつけることさえ、上手くできない母親でごめんねと夜中に涙したこともありました。
とにかく、睡眠不足になるとすべてがマイナスの方向にしか考えられなくなってしまいます。
この時の気持ちをこちらにも書いています。
長男を出産した際、私は実家に里帰りをしていました。
両親は実家と同じ敷地内の会社で働いていましたが、しょっちゅう様子を見に来てくれましたし、家事は母がしてくれました。
また、今は亡き祖母が私と一緒に長男のお風呂の世話やオムツ交換など手伝ってくれました。
沐浴は始め慣れない私の代わりに祖母が丁寧に教えてくれました。
さすが孫3人と同居していただけあり、沐浴の教え方もとても上手でした。
おっぱいがでなければ、母が近くの桶谷式母乳マッサージを施術してくれる相談室に連れて行ってくれました。
その時の記事はこちら
とにかく実家は母は娘、祖母は孫である私のサポートをしてくれていました。
できない私に対して大変だね。よく頑張っているねと励ましてもくれました。
ここで私の時はそんなに大変じゃなかったのにと言われていたら、私の精神は奈落の底に落ちていたと思います。
姑が他意なくそういうことを言うタイプなので、この時ばかりは里帰りをしていて本当によかったです。
こうやって書いてみるとすごく恵まれた環境だったなぁと思います。
だからこそ、長男が少し繊細で眠りが浅いタイプでしたが何とか耐えることができたんだと思います。
夫も仕事が激務ながら遠くから高速に乗り月に2、3度様子を見にきてくれていました。
そんな恵まれた環境にいながらも、当時の私は絶望の中にいました。
これがもし実家の助けがかりれない環境だったら。
夫が激務で、家事さえ手伝ってもらえなかったら。
もっと私の産後の精神状態はひどくなっていたと思います。
産後うつになっている気がします。
少しの赤ちゃんのタイプの違いや、お母さんの育児をする環境の違いで簡単に鬱になってしまうと思います。
それほど育児って大変なものだということが、自分がやってみて初めてわかりました。
そして、いくら育児を経験していても、次男のように乳児の頃によく寝て育てやすいタイプしか育てていない場合は産後うつや自殺まで追い込まれるお母さんの気持ちは理解しづらいのではとも思いました。
少し繊細でなかなか寝ない長男以上に、育てにくい赤ちゃんもたくさんいることと思います。
本当に赤ちゃんのタイプはさまざまです。
自分の2回の育児経験で、すべて理解したと思わないことが大切だと思いました。
当時私が一番精神的に傷ついた言葉が私はそんなにつらくなかったや、私の時はできたのに。でした。
今現在乳幼児を育てているお母さんに、私の時はできたなどという言葉は決して使わないで欲しいし、今後私も使わないようにしなければと思います。
そのお母さんと私とは違う人間ですし、育てている赤ちゃんもまた私が育てた息子たちとは違う人間です。
私の時はこうすると少しは楽になったと言うようなアドバイスはできても、それが他の赤ちゃんでは通用しない場合もあります。
そのことをこれからも忘れないようにしたいと思います。
お母さんが少しでも寝られるように
周りをみても、そんな過酷な精神状態の中にいても一人でなんとか育児をしようとする方が多い印象があります。
人間って睡眠がとれているだけで精神の安定が随分ちがうものです。
家族に頼れない場合は、他のサービスを利用してでもお母さんの睡眠が限界にきたら休養が取れる環境になればいいのになぁと思います。
お母さんが笑顔でいることが一番赤ちゃんにとっても良い環境だということが今はわかるようになりました。
人(サービス)を上手に使うことも大切ですよね。
以前ご紹介したとうきょう子育て応援ブックにもありました。
ショートステイ(就学前、就学後)や産前・産後支援ヘルパー(就学前)など自治体のサービスでも産後のママをサポートするサービスがありますね。
以下に当てはまる症状があれば、地域の保健所などに相談してください。
・急にイライラする
・なぜか涙がでてしまう
・気分がおもい
・食欲がない
・体がだるい
・眠れない
・不安がいっぱい
・何もする気になれない
・子供がかわいいと思えない
民間の一時預かり専門の託児所もあります。
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用事があるから預ける時に使うだけではなく、預かってもらっている間にたっぷり睡眠をとって体力を養うのも大切です。
一人で頑張りすぎず、お母さんが笑顔でいられる為にこのような育児サービスを使うことが当たり前になる世の中になればいいなぁと思いました。